山梨県甲府市塩部の人工透析施設

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日本透析医学会総会2008

当院は日本透析医学会の教育関連施設であり、維持透析に関する新しい知見を得るために日本透析医学会学術総会に参加しその報告会を行っております。
第53回日本透析医学会学術総会 第2回(2008年度)報告会
発表者:長田一元、古屋明美、標雅子、荻野晴子

■「血液透析患者に対するHb維持量および費用対効果からみたdarbepoetinとrHuEPOの比較検討(前向き介入試験)」
山梨大学医学部内科学講座第3教室/緒方亮二
すずき会すずきネフロクリニック/長田一元、武井勝也、箭本結花、古屋明美、鈴木斐庫人
【要旨】

末期腎不全の患者はエリスロポエチン欠乏の結果として貧血が進行する。この腎性貧血を治療する為にrecombinant human erythropoietin(rHuEPO)が広く処方されてきた。2007年7月、rHuEPOの半減期を延長させたアナログ製剤である。darbepoetinが日本で認可された。血液透析患者におけるdarbepoetinとrHuEPOのHb維持量および費用対効果を比較するため、18週間の前向き介入試験を行った。すずきネフロクリニックで週3回透析を受けている患者77名を2群に分けた。目標Hb値10.0~11.4g/dLを維持する為のHb維持量として39名をrHuEPO 750IU/HD、38名をdarbepoetin 15µg/weekを投与するように各々割り当てた。18週時点で、平均Hb値においてdarbepoetin群はrHuEPO群を有意に上回った。目標Hb値を超える割合はdarbepoetin群でrHuEPO群よりも有意に多くなった。最終的なHb値はdarbepoetin群で低くなり、費用対効果においてdarbepoetin群はrHuEPO群よりも明らかに優っていた。今回の結果はdarbepoetin 15µg/weekは血液透析患者への一般的なHb維持量としては高力価であり、15µg/weekよりも減量して使用する必要があることを示唆する。

■「Hb維持量としてのDarbepoetinとrHuEPOの比較検討」
山梨大学医学部附属病院第三内科1),すずきネフロクリニック2)
○緒方亮二(おがたりょうじ))、長田一元2)、武井勝也2)、箭本結花2)、古屋明美2)、鈴木斐庫人2)
【目的】

半減期を延長させ週1回投与が可能となったEPO製剤Darbepoetinが保険収載された。維持量としての使用量及び投与回数削減以外の利点を検証するため、rHuEPOとの比較を前向き介入試験で行った。

【対象】

すずきネフロクリニックで維持透析を受けている患者、週3回透析81名。週2回透析10名。

【方法】

週3回透析の患者を同Hb値で40人・41人の2群に分けた。それぞれDarbepoetin群15μg/week、rHuEPO群750U×3/weekに維持量を設定し、月末のHb値で投与量を再設定するプロトコールを作成。2008年9月から4ヶ月間のHb平均値・投与量の比較を行った。

【結果】

Hb平均値でDarbepoetin群が有意に上回り、薬価においてDarbepoetin群はrHuEPO群よりも3~4割程度低く抑えることができた。

【考察】

Darbepoetin 15μg/weekの維持量としての妥当性を検討する。また他の静注製剤の週一回投与は可能かどうか、過去の報告及び今回のdataから考察する。

■「透析食の高リン血症に対する効果」
すずきネフロクリニック1),山梨大学医学部附属病院第三内科2)
○荻野晴子(おぎのはるこ)1)、標雅子1)、依田侑子1)、箭本結花1)、長田一元1)、緒方亮二2)、内山俊介1)、鈴木斐庫人1)
【目的】

理想的な透析食は複雑であり、数回の栄養指導で透析食を理解することは困難である。当院では食事を通じて患者及び家族が透析食を理解し意欲的に調理でき、食事管理を促すことを目的として透析食を提供している。普段の生活に取り込めるよう開院当初から内容、味覚共に検討を積み重ねてきた。今回この透析食が高リン血症においてどのように効果を上げているかRetrospective studyにて解析した。

【対象】

半年以上当院にて維持透析を受けている患者で透析食を食べている喫食群50名、食べていない非喫食群32名。

【方法】

二群の2007年9月~10月にかけてのリン値及びwhole-PTH及びリン降下剤内服量、活性型ビタミンD投与量を検討した。

【結果】

両群のリン平均値に差は認められなかったがリン値6.1mg/dl以上を有意とするscoreに換算し比較すると両群間で有意差が認められた(p=0.0037)。

【結論】

透析食を提供することは高リン血症に対して有益である。

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